教員採用試験の(小)論文がなかなかうまく書けない。
過去に受験したが、論文で失敗した。
このような方に、失敗しやすいポイント、まとめるコツをアドバイスします。
模範解答を見ているだけでは、力はつきません。
ここでは失敗例から学ぶことを目指します。
ではさっそくまとめていきましょう。
目次
問題の求めていることに答えていない
まず、問題の求めていることをしっかりと把握すること。
いきなり書き出さずに、ポイントを挙げ、構成を考えること。
結論をよく考えて、展開すること。
これらについて、求められている解答字数から、それぞれ(序論・展開・結論)に割り当てる字数の目途をつけましょう。
書いている内容がまとまっていない
前項のポイントを押さえないで書きだすと、書いているうちに、論点がアチコチに飛んで、採点者が理解できなくなります。
無駄な表現が多い
説明が冗長であったり、書く必要のない説明を入れたりと、採点者がかえって混乱するような内容を書かないこと。
何を表現しているのか理解できない
何か例えを使って論じているようだが、それが何を意味するのか理解できない場合があります。
また、自分の世代・環境では常識的な内容・コトバでも、大人世代の採点者には理解できないこともあります。
具体性に乏しい
「具体的に述べなさい」と求めているのに、抽象的・一般的に述べている。
誤字脱字が目立ち、国語力が疑われる
これは自分では意識できていない点かもしれません。
長い間誤解したままかもしれないので、誰かに指摘されないと気づきません。
面倒のようでも、何か文章を書いたら、辞書で確認することです。
また、話し言葉でなく、書き言葉で書きましょう。
そして、字をていねいに書くことです。
求めている字数よりかなり少ない・多い
1,000字以内でまとめるように求められているとしたら、何字以上と指定されているかを、まず確認しましょう。
特になければ、一般的には8割以上、目指すべきは9割以上と考えましょう。
そして、解答時間をしっかりと確認しましょう。
教育現場を理解していない一般論になっている
ここからのポイントは、教育者・先生としての専門性・資質などが問われます。
ある意味で、こちらの方が、大切なポイントかもしれません。
現在の教育・学校等の知識はもちろん、児童生徒への理解度も問われます。
ただまとめているだけで、自分の視点・主張が乏しい
どこかで読んだ資料の記憶に基づいて、切り貼りしているようにしか読めない。
教育者としてのあなたは、どういう視点に立って、どのような主張・指導をしようとするのかが大切です。
教育者としての情熱・意欲・指導力が感じられない
教育への情熱はもちろんですが、一方的にそれをアピールするのでなく、相手である児童生徒への理解・愛情も必要です。
児童生徒の理解度や成熟度に配慮して教育する必要がありますから、情熱とともに、教育の工夫等の指導力が問われます。
以上ですが、上記の1から7までは、一般的に論文試験の対策として、共通するものです。
さらに、教員試験における論文では、後半の8から10が重要です。
大学の定期試験のレポートではよく見かけますが、ネットの情報をコピペして編集したような論文になっていないか、よく振り返りましょう。
コピペした論文では、何人もの論者の主張が繋ぎ合わされてオカシクなったり、違和感を感じたりします。
何百人もの論文を採点する採点者の立場に立つと、このような論文は、すぐに分かります。
やはり、求められているのは、あなた自身の教育者としての情熱・力量です。
この点をしっかりと確認して、テクニックだけに流されずに、論文としっかり向き合ってください。